川平で新種?のシャコガイ 新称「トガリシラナミ」発見

abalone2007-06-13

沖縄のシャコガイ5種が1種類増える可能性が大きくなった。w
シャコガイ=シラナミ?

川平で新種?のシャコガイ 新称「トガリシラナミ」発見

県企画部水産海洋研究センター(上原孝喜所長)は11日、シラナミ(シャコガイ類)の新しいタイプ、新称「トガリシラナミ」を発見した、と発表した。同センター石垣支所の久保弘文主任研究員が石垣市の川平湾海域を調査した際、見ものでもので、今年4月の日本貝類学会に和名の新称を発表。今後、新種として発表することも視野に入れた調査を進め、論文作成などを行っていく。

 シラナミは熱帯太平洋域に広く分布しているシャコガイ類。光合成産物を食べる環境負荷の少ない養殖適種として同支所が研究を進めてきた。漁業調整規則の採捕サイズ制限を設けるために行った生態実態調査の結果、リーフ外とリーフ上で別タイプのシラナミがいることがわかった。
 リーフ外にいるシラナミは従来食用とされている。トガリシラナミはリーフ上での生息が確認されており、相違点はマントル(外套膜)が従来のシラナミは黒点で、トガリシラナミはふちどり斑紋となっている。貝殻も従来のシラナミは丸く、トガリシラナミはとがっている点が特徴。

 シラナミは国際的に1種類しかいないことになっており、42年間にわたってその定説が定着しているが、今回の発見で沖縄のシャコガイ5種が1種類増える可能性が大きくなった。
 今回の発見で「トガリシラナミ」は新たな図鑑やガイドブックにその名を連ねるだけでなく、鑑賞漁業界にとっても多彩なカラーバリエーションを持つ新メニューが増えることになる。また、広範な生息域の特定が出来ることから、シラナミが大量に発掘される沖縄の考古学にも影響が出る見込み。

 県庁で会見した久保主任研究員は「養殖種や放流対象種としても有力候補であり、養殖業や水産業界、鑑賞漁業界、ダイビング協会にこの事実を広く知っていただき、水産業振興の新たな対象種として調査研究を進め資源管理上必要な整備を図っていきたい」と話した。
http://www.y-mainichi.co.jp/?action_article_show=true&article_id=8396