シーボーンアート  光り輝く海への愛

abalone2008-12-14

東京新聞って! (@@;;
そうか中日新聞は関東圏で東京新聞・・・
その日曜版にも載ったのね。w

シーボーンアート  光り輝く海への愛

リサイクル芸術のインストラクター 木造 峰子さん

 電灯に照らされ、キラキラ光るガラスと貝殻。目を凝らすと、ガラス一枚一枚に小さな海藻が張りついていて、かわいらしい輝きを放っている。

 高さ百八十センチもあるモニュメントの材料は、海岸に流れ着いたごみ。「シーボーンアート」と呼ばれるリサイクル芸術のインストラクター木造峰子さん=愛知県春日井市=は「もとはごみなんだけど、こんなにきれいになります。作品を見たときの感動など、前向きな思いをきっかけに海の環境に興味を持ってもらえたらいいなと思うんです」。堅苦しくなりがちな環境保護に、楽しく親しんでもらいたい。長年、生活とともにあった海への愛着が創作活動の原動力だ。

 浜松市出身。家のすぐ近くに海があった。子どものころは砂浜が格好の遊び場。打ち上げられた貝殻や空き瓶は宝物だった。ウミガメの産卵地でもあり、砂浜を駆け回る四輪駆動車に心を痛めた。大人になってサーフィンやスキューバダイビングを始め、より深く海とかかわるように。結婚して内陸の春日井市に移り住み、夫とダイビングショップを経営するが「ときどき潮のにおいがしないなぁって寂しくなるんですよ」と屈託なく笑う。

 シーボーンアートに出合ったのは二〇〇一年。東京都で開かれた展覧会に足を運び、作品の美しさに心を奪われた。「これをやろう」。大好きな海を通して子どもたちの世代に何か伝えたい。それまで抱えてきた思いがつながった気がした。展覧会を開いていた特定非営利活動法人NPO法人)の講座に通い、インストラクターの資格を取った。

 材料は、店が企画するダイビング教室や暇を見つけて潜りに行った各地の海岸で調達する。ダイビングの休憩の合間に参加者らと拾う材料は、ガラス片や流木、貝殻、海藻などさまざま。浮きなどアートにあまり使わない物も持ち帰る。貝殻を接着剤でつなげた置物や、流木を使ったタペストリー、ガラス片をはんだ付けして組み合わせたランプ…。ごみでしかなかった漂着物が、二つと同じ物がない個性的な作品へと生まれ変わる。

 木造さんは、店での講座のほかに学校や地域のイベントでの出張講座にも力を入れている。楽しみながら環境の大切さを伝えることができる。シーボーンアートの最大の魅力を多くの人に感じてもらいたいからだ。「手作りならではの温かみがいいね、とか見た人の反応がとてもうれしい」と自分自身も楽しむ。

 精力的な活動の源になっている海の魅力とは何なのだろうか。木造さんはしばらく考え込んで、こう教えてくれた。「多分、癒やしの空間なんだと思います。海の中にいると無心になれる。圧倒的な光景に包まれて、自然にはかなわないなぁって心底思えてくるんですよ」。人間の及びもつかない存在であるからこそ、きれいなままでいてほしい。海を守ろうという思いが多くの人に伝わることを願って、漂着物から芸術品を生み出す。 (小野沢健太)

  <シーボーンアート> 「海から生まれた芸術」を意味する造語で、NPO法人・渚(なぎさ)の美術協会(東京都)の登録商標。美しい海を次世代に残すことを目的に、環境美化・啓発活動のきっかけとして活用されている。

 材料収集として、海岸で貝殻や海藻、ガラス片、流木などを集める一方で、ごみ拾いもする。清掃、作品制作、展示をサイクルさせることで継続的な海岸の環境美化につなげることが狙い。出来上がる作品はランプやオブジェ、タペストリーなどさまざま。東京都を中心にアート展を年1回程度開いて啓発している。

 協会は2000年に設立。インストラクターの養成講座を開いており、全国で約70人が資格を取得して教室などを運営している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/senior/h_days/list/2008/CK2008121402000168.html