名古屋港水族館・新館長

艦長?
水族
館長!w
名古屋港水族館・新館長、祖一誠さん /愛知
◇自然保護に力入れる−−魅力アップへ飼育・展示、工夫も
全国でもトップクラスのスケールを誇る名古屋港水族館(名古屋市港区)。92年にオープンした南館と01年に完成した北館で約500種約4万点を飼育し、年間約200万人の来館者が訪れる。11月、2代目館長として元鴨川シーワールド水族館長の祖一(そいち)誠さん(61)が就任した。水族館のこれからを聞いた。【木村文彦】
−−就任した感想を聞かせてください。
私は海の生き物が大好き。鴨川シーワールドで39年間、企画や営業、飼育を担当し、シャチやイルカ、ペンギン、魚類などすべてに携わってきた。「水族館屋」と呼ばれます。現役を退き、約1年間は生き物と触れ合う時間がなかった。名古屋港水族館では「やっぱり、自分の居場所は生き物の近くだ」と感激しています。
−−海の動物を好きになったのはいつからですか。
幼いころから生き物が好きでしたが、一番インパクトを与えてくれたのが大学時代のスキューバダイビング。素潜りで海の生き物の生態を調べるサークルがあり、奄美大島などの海で調査していた。海の中をのぞいた時、「こんなきれいな世界があるんだ」と感激し、海に関係した仕事に就きたいと思いました。千葉県に鴨川シーワールドが開館することを知って就職しました。
−−飼育した中で一番印象的な動物は。
やはりマンボウです。飼育期間の世界記録を作り、いまだに破られていません。それとシャチ。10年前、日本で初めてシャチが生まれた。その時は感動しました。そのシャチが先月赤ちゃんを産みました。私にとっては孫が生まれた感じです。
−−名古屋港水族館の今の状況は。
水族館には(1)社会教育の場(2)調査・研究(3)自然保護(4)憩いの場−−の四つの役割があります。名古屋港水族館は研究、教育は積極的ですが、もっと自然保護に力を入れるべきです。スナメリやウミガメなどの保護活動をさらに進める必要がある。あとは、動物とお客さんとの距離をもっと近づけること。触れることによって感動するし、動物の生態もよく分かる。そうすれば、より素晴らしい水族館になります。
−−シャチの「クー」が死にました。
生き物は死ぬんです。「怖くて飼えない」「悲しい」というのではなく「なぜ死んだのか」「もう少し手段はなかったのか」などと、次の生き物を飼育するステップアップに力を入れるべきです。飼育しているシャチは世界で43頭、うち国内には8頭。飼育環境を少しずつ整備して、将来的には、もう一度飼ってみたいですね。
−−今後どのような水族館にしますか。
私はイルカやシャチが好きです。今のトレーニングやショーよりもっと別の紹介の仕方がある。例えばイルカと来館者とのスキンシップや、ペンギンを外に出して散歩させるなど、野生動物が持つ特性を見せることができれば魅力的な水族館になる。自然保護活動に力を入れながら、飼育・展示を工夫していきたい。
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■人物略歴
◇そいち・まこと鹿児島大水産学部卒業後、70年に鴨川シーワールドに入社。同年10月に鴨川シーワールドが開館し、シャチやマンボウの飼育に携わった。99年に館長に就任し、07年からは顧問。08年6月から財団法人名古屋みなと振興財団顧問を務めた。