「ニモ」大量養殖に成功

「ニモ」大量養殖に成功 野生魚の乱獲防止に一歩
米ディズニーのアニメ映画「ファインディング・ニモ」の主人公となったことで人気が高まり、世界各地で乱獲が問題となっている熱帯魚「カクレクマノミ」の大量養殖に、岡山理科大専門学校がこのほど成功、全国の卸業者向けに流通を始めた。同校によると、養殖カクレクマノミを大量に供給する例は世界的にも珍しいという。
同校アクアリウム学科では年に数回、沖縄県・石垣島周辺でサンゴの移植活動をしているが、その際、カクレクマノミが年々減少していることに学生が気付き、「養殖魚を大量に流通させ、乱獲を防ぎたい」と研究を続けてきた。
山本俊政(やまもと・としまさ)科長によると、研究を始めた2年前には、卵から幼魚まで育つ生存率はわずか5%だったという。
しかし親魚の餌に必須脂肪酸を含ませるなどの工夫を重ね、今年4月には生存率95%を達成した。現在は月産約3000匹だが、施設の増設が決定しており、月産1万匹まで増やす計画だ。
取引する大手卸業者は「国産の養殖カクレクマノミの扱いは初めて。今まで国内に安定して大量養殖できる業者は見当たらなかった」と話す。
広島県東広島市の観賞魚店は「野生ものと違い、輸送の負担が少なく状態が良い。丈夫で、子どものいる客に人気がある」と話している。